レーザーピーリング ―物理的作用によるピーリング―
皮膚に対しその新陳代謝を高めるための手法として物理的な作用を用いているものも数々あります。クライオサージャリーといってドライアイス、あるいは液体チッソを直接に皮膚に圧抵するもの、電気メスを用いたものさらには電動モーターの先に皮膚が削れるような回転する刃あるいはサンドペーパ−を付けて皮膚を直接擦過するDerma-abrasionと呼ばれる方法など、この他に最近では各種のレーザーを用いたピーリング法が導入されています。そしてさらに最近には、皮膚の表面を削ることなく皮膚の真皮層に働きかけこの層の厚みを増す作用をもつレーザーも導入され始めています。
そこでここでは、主にレーザーによる皮膚のピーリングについて述べてみましょう。
a. 皮膚の表面を温存した形のシワに対するレーザー治療
比較的新しい方法で、レーザーの種類としてはSmooth LASEスムースレーズ、Cool
Touchクールタッチ、N-LITEエヌライトなどが臨床に応用され始めています。ただし、マイクロピーリングとSuperficialピーリングの中間的な効果しか期待できないと考えられていて、これよりさらなる効果を得るためには一層の工夫が必要なのではないかと思っています。
これらいろいろなレーザーを用いた皮膚に対するケアも徐々にではありますが行われていて、近い将来にはこのような緩和的な顔面皮膚に対するレーザーの処置も治療の中に組み込まれてくることは間違いないと思っています。少なくても母斑等を取り去るために用いられたレーザー光線によって、皮膚のキメが著しく改善した例も数々報告されているからです。
b. 皮膚を擦過しながら行うレーザーピーリング
レーザーピーリングで用いられる代表格は炭酸ガスレーザーとエルビウムヤグレーザーです。これらも器械も照射時間などを巧みにコントロールされている器械で、一般の外科手術などで用いられるメスの代用としてのレーザーとはかなり様式も形も異なっています。
1)炭酸ガスレーザーによるピーリング
この方法は大変効果のある方法として広く推奨されているところですが、炭酸ガスレーザー光のもつ特色から、出力をあげたりまたは同一箇所を何回も照射することにより、深度がいくらでも深く削られてしまう欠点を持っています。そして、このレーザーにはある程度熱効果があるため、皮膚に程度の差こそあれ熱傷をさせることになります。おそらく東洋人の皮膚に対してこれを行った場合、あまりにも高頻度に遷延した色素沈着を治療面に残す結果になるので、日本における使用頻度は極端に少なくなっています。
2)
エルビウムレーザー
一方エルビウムレーザーはこのレーザー光の特色として、水分に全てのエネルギーが吸収されてしまうため、ある一定以上の深さの皮膚の擦過を行うことができません。従って効果はある程度炭酸ガスレーザーに比べれば低くなるのですが、日本人にも用いやすいレーザーピーリング法を考えられています。
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これらのレーザーを用いる際には、前項で述べてきたSuperficialピーリング以上のピーリングと同程度の術前の処置、すなわちレチノイン酸ならびに漂白剤などを用いた皮膚の処置が必要になります。効果はSuperficialピーリングの項で述べた程度よりも少し高く、特に表情ジワに対する効果はこのレーザーピーリングによる方法の方が、Superficialピーリングを上回るとされています。
Downtimeは炭酸ガスレーザーでは数週間に及びますが、エルビウムレーザーでは通常4日から1週間、さらに炭酸ガスレーザーによるピーリングでは全身麻酔もしくはそれに準ずる術中の処置が必要になりますが、エルビウムレーザーにおいては局所的な処置、もしくはある程度の鎮痛効果をもった薬を服用することで十分に施行することができます。
c. 色に反応するレーザーを用いたピーリング
この代表的な物はルビーレーザーです。
特にエイジスポットのような表在性の色素斑に対しその局所だけを擦過する目的で用いられるレーザーです。 |
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